【保存版】ピアノはどれくらい重い?アップライト・グランド徹底比較&設置の注意点
はじめに
ピアノは多くの家庭で親しまれている楽器ですが、購入時に「どれくらいの重さなのだろう?」「床は大丈夫?」と疑問を抱く方も多いです。特に、アップライトピアノやグランドピアノは重量があるため、設置場所や搬入方法を事前に知っておくことが大切です。不適切な設置は、床の損傷や安全面の問題につながることもあります。
アップライトピアノの重さと大きさ
アップライトピアノは家庭用によく使われる縦型のピアノで、コンパクトさが特徴です。
- 重さ: 約190kg~280kg。ヤマハ「b113」は194kg、最上位「SU7」は273kgと、モデルで差があります。
- 大きさ: 幅約149~153cm、奥行き約50~65cm、高さ約110~130cmが一般的です。本体のほか椅子や調律スペースを考え、およそ1~2畳分のスペースを確保するのが理想です。
グランドピアノの重さと大きさ
グランドピアノは、コンサートホールなどで用いられる本格的なピアノです。
- 重さ: 小型で約260kg、大型では500kg以上もあります。ヤマハ「GB1K」は261kg、「C3」は320kg、「CFX」は485kgです。
- 大きさ: 幅約146~155cm、奥行き約150~227cm、高さ約99~102cmが目安です。設置には約8~10畳程度の広いスペースが必要です。
モデルごとの重量例
種類メーカーモデル名重量(kg)
アップライトピアノ
・ヤマハb113 194kg
・ヤマハYUS1 229kg
・ヤマハYUS5 253kg
・ヤマハSU7 273kg
グランドピアノ
・ヤマハGB1K 261kg
・ヤマハC3 320kg
・ヤマハC7 415kg
・ヤマハCFX 485kg
ピアノの重量は各モデルで異なるため、購入前に確認し、設置環境を十分に考慮することが重要です。
ピアノの重さと「音・耐久性」との関係
なぜピアノは重いのか?
ピアノが重い理由は、以下に記載があるように、素材や構造にあります。
- 鉄骨フレーム: 弦の強い張力(18~20トン)を支えるため、頑丈な鋳鉄フレームを使用。これがピアノの重量の大部分を占めます。
- 響板(きょうばん): 弦の振動を増幅する木製の板で、音の響きを向上させます。
- 鍵盤アクション: 鍵盤ごとにハンマーやダンパーがあり、これが総重量を押し上げます。
- 外装パーツ: 頑丈な木材などが使用され、美しい仕上げも重量増を招きます。
重さと音や演奏性の関係
- 音の響き: 重いピアノは響板や弦が大きく、深い音色が得られる傾向があります。特にグランドピアノは弦が水平に張られ、豊かな響きを生み出します。
- 演奏性: グランドピアノはハンマーが自重で戻るため、素早い連打が可能です。アップライトピアノも十分な演奏性を持ちますが、微細な表現力ではグランドピアノが優れています。
- 耐久性: 重量ある構造は耐久性を高める要素でもあり、適切なメンテナンスで孫の代まで使用可能です。
設置場所に関する注意点
床にかかる荷重
- 建築基準法の目安: 床は1平方メートルあたり180kgの荷重に耐えられる設計になっています。
- 荷重分散: アップライトピアノは約200~250kgの重さが4つのキャスターに分散され、1点あたり約33~80kg。グランドピアノも3本の脚に荷重が分散されます。
- 現代住宅で問題なし: 鉄筋コンクリート造の住宅やマンションでは、ほぼ補強不要とされています。
2階に設置する場合
2階に設置する場合の注意点:
- 耐荷重の確認: 床の強度を施工業者に確認する必要があります。
- 搬入方法: クレーンを使用する場合は専門業者に依頼すると安全です。
- 防音対策: 防音マットなどを活用し、階下への振動を抑えることが推奨されます。
畳に設置する場合
畳の上にピアノを設置する際の注意点:
- 設置マットの使用: 畳は沈み込みやすいため、必ずピアノ専用または重量用のマットを敷いて設置する必要があります。
- 防音対策: 防音マット、インシュレーター、振動吸収材などを使用し、階下への振動をできる限り抑えることをおすすめします。
- 床暖房がある場合: 床暖房機能があるお部屋は、防音断熱マットを敷いて熱伝導を抑えると安心です。熱がピアノの響板や内部部品に影響することがあります。
手軽な対策グッズ・アイテム紹介
床補強が不要な場合でも、床の保護や音・振動対策のために活用できるアイテムがあります。
- インシュレーター: ピアノのキャスターの下に敷くもので、荷重を分散し、床のへこみや傷を防ぎます。ゴム製、プラスチック製、木製などがあり、防振・防音効果も期待できます。
- 敷板・ピアノ専用ボード: 畳の部屋に設置する場合や、広範囲に荷重を分散させたい場合に有効です。ホームセンターで手に入るベニヤ板などでも代用可能です。断熱効果や防音効果を兼ね備えたタイプもあります。
- 防音マット・カーペット: ピアノの下に敷くことで、床への振動音の伝達を軽減し、階下への音漏れ対策になります。
- 防音パネル: アップライトピアノの背面に設置することで、音の拡散を抑え、隣室への音漏れを軽減します。軽量で取り付けやすいものも多く販売されています。
- 転倒防止グッズ: 地震対策として、ピアノ専用の耐震グッズや滑り止めを使用することで、ピアノの転倒や移動を防ぎ、安全性を高めます。

まとめ
重量チェックで快適ピアノライフを
ピアノの重量は、アップライトで約200~280kg、グランドで260~500kg以上と非常に重い楽器ですが、耐荷重設計の現代住宅ならほとんどの場合、そのまま設置可能です。ただし、古い木造住宅や2階への設置では補強の検討が必要になることもあります。適切な設置環境を整え、大切なピアノを長く楽しみましょう。ぜひ今回の情報を役立てて、理想のピアノライフを実現してください!











