クラシック音楽を深堀! 印象派音楽

クラシック音楽を調べていると出てくる『~音楽』という言葉、きいたことはあるけど実際どういうものかはよく知らないな~という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本日はそんな『印象派音楽』についてご紹介いたします♪
印象派音楽の時代
印象派音楽とは、産業革命が進んだ1800年代末から1900年代初頭に生まれた新しい音楽のことを指します。
この時代は時代の変化が激しかった年でもあり、世界初の映画や、電気の普及、自動車も普及し、重工業中心へと産業が傾いていった時代でした。
世界的に資本主義が進み、列強国の植民地化が進むなど、自国の利益中心な『帝国主義』も生まれていった激動の時代、それまでのロマン主義のような個人の感情や表現を理想とする音楽の考え方は古くなってしまい、資本家や国の考え方が一番といったような考えが主になっていきました。
この印象主義は第一次世界大戦の始まる1914年まで続きます。
印象派音楽とは?
それまでのロマン派では壮大な音楽を作り上げるために様々な和声法を用いてきましたが、やはりある程度パターン化されたり、表現法にも限界が訪れます。
そこで印象派音楽では自国だけでなく、他国の民族音楽を取り入れたり、和音だけでなく不協和音も多用していくなど、それまでが物語性の強い音楽だったのに対し、光や色どり、雰囲気といった感覚的なものを客観的に表現する音楽が生まれます。
これらの新しい音楽は、20世紀にはいった音楽にも大きな影響を与えました。
この印象派音楽は、西洋音楽の中心だった王室や教会の音楽界への影響の減少や、印象派音楽を推し進めた反ロマン派の動きにより、西洋音楽にこだわらない他国の音楽の特徴をどんどん取り入れたり、それまでの調性やリズム法則を破壊していくことによって西洋音楽の歴史とともに終わりを迎えます。
印象派音楽の有名な作曲家
・ドビュッシー
フランス生まれの作曲家で「印象主義の祖」としても有名で、この印象派音楽を先駆けた人物でもあります。
印象主義の絵画から多くの影響を得ており、作曲した曲にも輪郭ははっきりとさせずぼんやりとしていますが、あふれ出る豊かで繊細な特徴がよく反映されています。
様々な音階や和音がちりばめられ、形式ばらない独特な響きが特徴的です。
アラベスク
夜想曲
月の光
・ラヴェル
「スイスの時計職人」とも呼ばれるほど精巧な譜面を書くことで有名なフランスの作曲家です。
印象派音楽時代を生きた作曲家としてドビュッシーと並んで紹介されることも多く、ラヴェルの音楽もまた色彩豊かな音楽が特徴的です。
同じ印象派として生きた作曲家と比べ、クラシック技法を厳格に守っていることが特徴的ですが、それとともにラヴェルの母の生まれ、スペインの音楽の風合いも感じさせるような曲もあり、それまでのクラシックとは違った印象を抱かせます。
ボレロ
亡き王女のためのパヴァーヌ
スペイン狂詩曲