クラシック音楽を調べていると【バロック音楽】【バロック様式】という言葉、目にしませんか?
聞いたことはあるけれどいまいち内容についてはよくわかっていない、、という方もいらっしゃるかと思います。
本日はそんな【バロック音楽】についてご紹介します♪
バロック音楽について知識を深めれば、きっともっと音楽が楽しくなること間違いなし!
バロック音楽とは?
バロック音楽とは、いわゆる「バロック時代」につくられた音楽作品のことを指します。
このバロック時代は日本最古のオペラが生まれた1600年からバロック音楽の象徴・バッハが亡くなる1750年までの150年間のことになります。
さてこのバロック時代とは、どういった時代だったのでしょうか?
バロック時代以前のルネサンス時代に権力を握っていたローマ・カトリック協会や諸侯や貴族たちが宗教革命や百年戦争などで力を失っていく中、それに目を付けた王朝が中央集権化を図り、『絶対王政』が生まれた時代になります。
特にこの動きが早かったフランス王政は『ヴェルサイユ宮殿』のように豪華絢爛な建物や様式を作っていきます。
そしてこれは音楽にもよく表れ、王室も力を誇示するために、王室お抱えの作曲家になにかイベントがあるごとに曲を作らせるようになります。
この王室が作らせた豪華絢爛な宮廷音楽が『バロック音楽』となります。
バロック音楽の特徴
バロック音楽は『通奏低音』がよく使用された音楽でもあります。
それまでのルネサンス時代で生まれた、複数のパートを同時に奏でる音楽様式を生かし、旋律と低音のベースライン、その間に和音を切れ目なく入れる演奏のことを言います。
またそれまではそれぞれの旋律で別の歌詞が存在し、混在するため歌詞がわかりずらいというのが欠点でしたが、この欠点を補う主旋律を主役とし、それ以外を脇役と分けることで、歌詞がわかりやすく、感情表現がより伝わりやすくなりました。
この様式が発達したことで『オペラ』と『協奏曲』が生まれます。
『オペラ』はバロック音楽の最大の特徴ともいえる音楽ですが、ダイナミックさを求めたこの時代にどんどん進化していき、オペラ専用の劇場も立てられるなど、王室に限らず貴族や裕福な市民の間でも大流行したバロック音楽の象徴です。
また楽器も大きく発達した時代となります。
ヴァイオリンやチェロなどが盛んにつくられるようになり、18世紀にはフォルテピアノも誕生します。
ヴァイオリンの名器として有名なストラディバリもこの時代に生まれ、その他フルートやオーボエなど、現在もオーケストラで活躍している楽器の原型がこの時代につくられたんですね♪
バロック音楽の有名な作曲家
豪華絢爛な王室音楽にオペラが生まれたバロック時代は、どのような作曲家が活躍したのでしょうか?
・バッハ

『バロック音楽の象徴』ともいわれるほどバロック音楽ではまず一番に名前のあがる作曲家です。
しかしバッハの音楽はバロック音楽そのものを表す音楽だったかというとそういうわけでもなく、『対位法』という主旋律とは別の新たな旋律を提示する音楽を用いていました。
バロック音楽の特徴といえる通奏低音とはまた別のものになりますが、これはバッハが生涯の多くをプロテスタント教会音楽家として過ごしてことが要因となります。
カトリックとくらべると質実剛健協会行事の作曲や聖歌隊の指導など、多岐にわたる仕事をこなし、主要だったオペラの作曲は行っていませんが、オペラの音楽部分のみのような形式の『カンタータ』を多く作曲しています。
ブランデンブルク協奏曲
G線上のアリア
トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565
・ペーリ

バロック音楽の始まり、日本最古のオペラ『エウリディーチェ』を作曲しました。
独唱スタイルの音楽、モノディー様式を確立したことでも有名で、歌手としても才能を発揮した。
フィレンツェのメディチ家の宮廷で仕えた宮廷作曲家でもあり、ゆったりとした明るい自由な音楽が特徴的です。
エウリディーチェ
ダフネ
・ヘンデル

神聖ローマ帝国(ドイツ)で生まれ、イギリスで活躍したバロック音楽を代表する作曲家です。
オペラの本場・イタリアへ留学し、オペラ「アグリッピナ」を成功させイギリスへ帰りましたが、イギリスではオペラが衰退化しており、オラトリオという宗教曲を中心に作曲しました。
オーストリア継承戦争の終結を祝う祭典のために『王宮の花火の音楽』を作曲するなど活躍をつづけるも失明し、その後も音楽活動を続けるも8年後には死亡してしまいます。
ヘンデルが当時の音楽界に与えた影響は大きく、翌年には伝記がつくられるなど、多くの人々から愛された音楽家でもありました。
メサイア
水上の音楽
王宮の花火の音楽
バロック音楽、いかがでしたか?
豪華絢爛な音楽に通奏低音が用いられたダイナミックな音楽。
是非あなたも演奏する際に時代背景にも心を傾けてみてください♪